サバイバルファミリー

映画鑑賞

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もしも今、電気が消えたらどう思いますか?

「停電かな、まぁ少ししたら直るか。待ってよ。」

─ 1時間経っても復旧しない。
「あれ、何かあったかなぁ。仕方ないから、カセットコンロでお湯沸かしてカップ麺食べて、今日は早く寝よう。シャワーは明日でいいか。」

─ 1日経っても復旧しない。
「え。なにこれ。充電あと少しなんだけど。日本全部停電なの?世界中?えー。とりあえず今日は早めに出て会社いこ。仕事どうなるかなー。」

─ 1週間経っても復旧しない。

コメディなのに笑えない。
・・・そんな映画です。

映画情報

2017年2月公開 117分
ドラマ/コメディ/SF  監督:矢口史靖


小日向文世さん主演のサバイバルコメディ映画。
第1回マカオ国際映画祭・コンペティション部門出品作品。

矢口史靖監督といえば、「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」「ハッピーフライト」「ロボジー」などがありますが、今回の作品は、2003年に実際に起きた北アメリカ大停電からヒントを得て作成されたそうです。(約29時間も続いた停電により、交通が麻痺したため、人渋滞が起こり、帰れなくなった多くの会社員や学生たちが公園などの路上で一夜を過ごした。)

CGが嫌いらしい矢口史靖監督が、2ヶ月半におよぶ日本各地でのオールロケーションで撮影された映画です。

あらすじ

東京都内で平凡に暮らす鈴木家。
どこかパッとしない亭主関白な父・義之(小日向文世)、マイペースで天然な母・光恵(深津絵里)、家ではほとんど話さない無口な息子・賢司(泉澤祐希)、スマホ命な思春期の娘・結衣(葵わかな)。

ある日、なんの前触れもなく原因不明の停電が起こりました。

1日目は不便ながらもいつもと変わらない日を過ごします。
しかし、電気を要するものは全て使えない為、電車はもちろん、家電や車、スマホも使えず、徐々に生活に支障が出始め、ついにはガスや水道も止まってしまいます。

1週間経っても変わらない状況に、町には人とゴミが溢れ、食料を求めた争いも勃発。

そんな中、「西日本ではまだ電気が通っているらしい」という噂を耳にし、父・義之は家族全員で東京を脱出し、光恵の実家がある鹿児島を目指すことを決断します。

なんの情報もない過酷な状況で始まる、東京から鹿児島へ向けた自転車での大移動。
果たして、サバイバル能力ゼロの鈴木家は、無事に鹿児島へ着くことができるのか。
家族の絆も試される、「サバイバルファミリー」映画です。

感想

コメディ要素はたっぷりあるんです。あるんですけど、全てがリアルすぎてコメディなのに笑えないという不思議な映画でした。

朝、停電が起きるところから始まるのですが、全員いつも通り過ごします。
父はなんとか会社に行こうとするし、ブーブー文句を言いながらも子供は学校に向かいます。母もゴミ捨てに行って井戸端会議。

これが2日目も続きます。
原因を調べたくても、テレビは映らない、スマホやパソコンも使えないとなると、何もできることってないんですよね。
そうなるとやっぱり、仕事に行ってみたり、学校に様子を見に行ったりってことになってしましますよね。

そのうちだんだんパニックになっていきます。
観ているだけの私もパニックに。(笑) そこまでの持って行き方がとても上手くて、気づいたら私も映画の中に入り込んでいました。

サバイバルの経験がない人たちが、少ない知識で行うサバイバルが、本当にリアルで色々と考えさせられるものがありました。
やっぱりキャンパーは強いですね。

家族の関係性というか、家族間の心情の変化もとても自然で、ついこちらが熱くなってしまうほど。カツラ一つであんなにも胸が締め付けられる日がくるとは・・・。

他人事ではない作品でした。

本当の災害時にどれだけ役に立つかは分かりませんが、一度家族で見ておくことをおすすめします。

映画メモ

サバイバルファミリー スペシャル・エディション(Blu-ray版のみ)には、オリジナル企画として、息子役の泉澤祐希主演「サバイバルボーイ」と、娘役の葵わかな主演「サバイバルガール」の2本のサイドストーリーが収録されています。


監督のインタビュー記事によると、温厚で有名な小日向文世さんが、今作品ではあまりに過酷な撮影にすごく怒っていたそうです。
「一番嫌がっていたのは虫で、一番怒っていたのは川。」だそうです。
川のシーンは見ていても迫力がありとても印象的だったのですが、撮影されたのは11月末。とても寒かったそうで、他のインタビューでも小日向さん自身が「大変だった」と話されていました。

過酷な状況に追い込まれていく小日向さんにも大注目の映画です。

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